まずこの動画を見てくれ。コイツをどう思う?
うん、「イカれてる」よね。
まあ待ってくれ。この記事を読み終わる頃には、その印象をひっくり返して見せよう。
この作品は「ウマ娘 プリティダービー」。
名前にプリティと入ってる、題材が競馬の擬人化、謎に踊るキャラクター。
一見意味不明なこの作品は、今一番アツい作品だ。初めて一ヶ月も経たない間にBlu-rayを購入した俺が言うんだ、間違い無い。
今からこの作品の魅了について語る。暫しお付き合い頂くので、先にアプリをダウンロードするんだ。リセマラがし易くなるからな!!
1.異色の擬人化
競馬と聞いて最初に浮かぶイメージは、「ギャンブルでしょ?」「なんかダメな人がやるイメージ」「おじさんの趣味」と言ったものだろう。俺も最初はそうだった。だが、一歩引いて考えて欲しい。お金を賭ける要素はあるが、本質は「レース」だ。
勝者があり、敗者がいる一つのスポーツである。
年始の駅伝がそうであるように、オリンピックの舞台がそうであるように、スポーツの裏にはドラマがある。
母との誓いを胸に足掻くヤツ。
怪我の中から立ち上がるヤツ。
ヒールとされても前だけ向いて走るヤツ。
上記は全てアニメ版だが、彼女達のドラマは現実の馬を元にしている。それはもう唯の「スポーツドラマ」だ。
ウマ娘は、競馬というギャンブル要素が目立ちがちなコンテンツの中からアツい部分のみを擬人化で抜き出した、画期的な作品なのである。
2.そもそも開発経緯がアツい
このアプリの開発にも既にドラマがある。なんとこのゲーム、発表は2016年。
延期に延期を重ね、アニメが先に放映され、ようやく今年初めにリリースされたばかりだ。
通常、延期したアプリは大体爆死する。
事実、最初のpvはこんな感じ。
これは爆死確定ですね、、、間違いない
が、この作品はなんと全てを一から作り直し、
圧倒的なグラフィックと
パワプロ的な育成要素と
アイマス並みのライブシーン
を引っ提げてリリースされた。まだヒットするかもわからない作品にその手間と開発費、最早狂気の域。恐らく開発現場は蹄鉄が飛び交い、廊下は馬券と死体で埋まっていたのであろう。食事は勿論ニンジンのみだ。間違いない。スタッフ達の努力に涙が止まらねえ。何をどうやったらこんなに変わるんだ、、、
だが、この手間が見事に実を結んだ。
3.加速する異様な「熱量」
これは2期主人公にして伝説の名馬、トウカイテイオーの現実のレースのコメント欄だ。アツい。
競馬ファンが、世間の光を浴びる事を待っていた事が伝わってくる。ここに目を付けたヤツは天才だ。歴史ある競馬の持つ大量のファンとウマ娘の新しい若いファン、両方獲得できている。結果、
アプリの売り上げは一瞬で80億を超え
Blu-rayの売り上げは2000年代アニメの頂点を取った。
全てこの半年の出来事だ。まだまだ行こう。
またまた伝説の名馬、オグリキャップに焦点を当てた漫画シンデレラグレイ。こちらも相当アツいのだが、後書きがこちら。
最強の物語、それはオグリキャップの物語だと信じて疑いません
凄えセリフだ。脚本家が命を掛けている事が伝わってくる。兎にも角にも、ウマ娘は現実の馬に本当に敬意を払って作られている。だからこそアツい。展開される物語が、史実だと言うアツさ。フィクションを超える現実。そこに多くの人が魅了されているのだろう。
どうだろう。少しは興味が出てきたんじゃ無いか?
4.ライブシーンの意味
さて、ここまでレースシーンのアツさを散々語ってきたが、こうは思っていないだろうか?
「成る程、確かにレースが熱いのは分かった。開発経緯も分かった。でも、ライブシーン意味ある?」
わかる。だってこれ、2週間前の俺である。
唯一ライブシーンだけ、完全なオリジナル要素。一見すると、これだけは謎要素にも思える、、、が、しかし。
突然だが、この子はハルウララ。天真爛漫でおバカキャラ。どんなに負けても、「楽しかったー!」と笑顔で走る。
現実でもなんと「無勝」。負けすぎて人気になったという変わった名馬である。
当然、ゲームでもあまり強いレースには勝てない。だが、やり込み次第で勝つ事も可能になっている。そして、ライブシーンは作中に置いて、「応援してくれた人に感謝を伝える為のステージ」と定義されている。
では、次の動画を見て頂こう。
いや、ギャップ。
お前そんなアンニュイな表情できたんか、、という衝撃。何より、楽曲があまりにカッコいい。
うまぴょい伝説だけを見ると、トチ狂った異教徒の奇祭に見えるかも知れない。が、本質はこのカッコよさ、盛り上がりにある。そこに気づくと、いつしかうまぴょいも楽しめるようになるのだ。うまだっち。
浮きそうなライブ要素だが、異様な作り込みで見事に作中世界にマッチしている。観ないのは勿体ないぞ。
5.トレーナーであり、最初のファンである貴方
ほぼ全て語り尽くした。最後に伝えたいのは、プレイヤーである我々はどういう立ち位置なのか、という事だ。
我々の立ち位置は「トレーナー」。ウマ娘を導き、その夢を後押しするのが仕事となる。
憧れと同じ、無敗の三冠馬。
家の悲願である天皇賞連覇。
母との夢、後の日本総大将。
彼女らの夢を共に叶えるのが使命だ。
これは、最初のレースを終えると見れるファンメーター。まだ未出走なのに、1人だけファンがいるのが分かるだろうか?
これは、他ならぬ貴方である。
ここまでの熱量とこだわりを持って作られた作品が、面白くない訳がない。
そろそろアプリのダウンロードも終わった頃だろう。貴方も、ウマ娘の夢を共に追い駆けてみよう。それはきっと、現実の名馬が通った道。
アニメ2期のキャッチコピーは、
「君と夢を駆ける。」
アツいドラマが待っている。