空に憧れるプロの本。「一瞬の宇宙」
「一瞬の宇宙」 KAGAYA
Twitterで有名な写真家、「KAGAYA」さんのエッセイです。
こないだ池袋のコミカミノルタ(プラネタリウム)で、この人の作品を上映していました。「銀河鉄道の夜」を題材にしたやつです。それもとても良かった。音楽も映像もこの人が作ったとの事で。マルチっすね。凄い。
少年ジャンプの「アクタージュ」って漫画(これも超面白い)に、「銀河鉄道の夜」を舞台で演じるシーンがあるんだけど、それを重ねて見てました。
「ほんとうのさいわいって何だろう」
こんな時期だからこそ、余計に考えたくなりますね。
アクタージュ、「役者」へのリスペクトが凄い漫画です。「他人に化ける」事がどれだけ異質で、エネルギーのいる作業なのか。オススメです。
じゃなくて。話をこの本に戻します。
「レンズを通す」という行動には、必ず撮る側の主観が混じると思います。写真はどんなに綺麗でも、「直に見る」事に勝れない。でもこれはエッセイなので、「写真を撮るまで」の苦労が主題です。
一枚の写真を撮るために、どれだけの人に助けられているのか、どんな準備とイレギュラーがあるのか。筆者自身がどんな経緯で、写真家という道を選んだのか。
俺は舞台もゲームも漫画もライブも、「裏側」が一番気になります。作品の表側は、当然皆綺麗に飾り、工夫を凝らすもんじゃないですか。でも、その裏にある苦労が本当の意味で「ドラマ」じゃないかなぁと。そういう裏側を覗いてから作品に触れると、なんか泣けるんですよね。なんででしょうね。でもきっと良い事だと思います。俺にとっての「さいわい」の一つです。
KAGAYAさんの写真も一緒に載っているので、是非、「裏側を覗く」楽しみを知ってもらえたらなぁと。
オススメです。